楽に試験に合格したい人「基本情報技術者の資格を取得するように言われた。効率的に勉強して最小限の努力で合格するにはどうしたらいいんだろう?」
こういったお悩みにお答えします。
本記事の内容
- 基本情報技術者試験の午前対策の方法
- 基本情報技術者試験の午後対策の方法
- 基本情報技術者試験の勉強時間の目安
- 基本情報技術者試験の日程や申し込み方法
こんにちは、サンです。
僕は基本情報技術者試験試験を「2016年」に受けました。40時間ほど勉強しほぼ満点で1発合格をしています。応用情報技術者試験は続けて受けて合格しています。

ある程度短い時間で合格した僕が、誰でも簡単に実践できる効率がよくて合格率も高まる勉強方法をお伝えします。
では、さっそく目次です。
基本情報技術者試験の午前対策は「過去問+α」だけで十分な2つの理由

合格するという目的だけであれば、過去問+αだけで十分です。この+αは参考書での学習で、元々IT知識がそこそこある方ならこの+αも不要です。
理由は以下のとおりです。順番に説明します。
- 理由① : 毎年出題される問題は過去問の類似問題が大半
- 理由② : 正答率が60%あれば十分
理由① : 毎年出題される問題は過去問の類似問題が大半であること
毎年試験に出題される問題は、過去問の類似問題が大半です。新規の問題も2~3割程度はありますが、その新規の問題も
- パターン① : 常識的にわかる問題
- パターン② : 消去法で解ける問題
- パターン③ : 文脈から考えればわかる問題
のいずれかのパターンにあてはまることが多く、問題の半分ほどはサービス問題です。よくある試験の勉強方法は
- 手順① : 参考書などで知識を付ける
- 手順② : 一通り学習が終わったら過去問を解く
といった手順の勉強方法ですね。
間違ってはいないのですが、このような手順は基本情報技術者試験の午前で合格点をとるという目的で見た場合はかなり非効率です。
もちろん、参考書を利用して、順番にインプットしていく勉強方法は知識を付けるという面では良いと思います。
しかし、基本情報技術者試験は過去問がの類似問題がほとんどです。参考書をベースとした勉強は
- 勉強時間が長くなってしまう
- 試験に必要のない知識も勉強してしまう
- 問題の解き方の感覚がつかみづらい
と言った点から、おすすめしません。
「過去問を解いて分からなかった問題だけをピックアップして学習する」という、基本情報技術者試験だけにフォーカスした勉強方法のほうが効率的です。
しっかりと知識を付けて勉強したい人「試験に合格するだけが目的じゃないのだけど・・・?」
という考えもわかります。でも本当のこと言うと、試験の午前対策のために勉強する時間を、「試験の午後対策」や「実際に役立つ知識」の勉強時間に費やすほうが断然有意義です。
午前対策は試験に合格するためだけのものと割り切ってください。
理由② : 合格点が60点以上だから
基本情報技術者試験の合格点は午前・午後ともに60点です。過去問ベースで勉強して、間違えた内容だけを理解するだけの勉強方法でも、70点くらいは余裕で達成できます。
70点取れる実力があればケアレスミスなどがあっても十分合格点ラインです。70点をとることは簡単である理由を計算をまじえて説明します。
仮に類似問題が7.5割だったとしましょう。
類似問題のため、正答率は8割くらいになると思います。
計算式
類似問題が問題の7.5割 × 正答率が8割 = 60点
と計算できます。残りの2.5割の問題は、「過去問にはなかった問題」「似ているが少し違う問題」です。
のこりの2.5割はあまり問題が解かなかったとして正答率が4割だったとします。※実際は常識の範囲内でわかることがおおいので、もうすこし正答率は高いと思います。
計算式
のこりの問題が2.5割 × 正答率が4割 = 10点
机上の計算ではありますが、70点(60点+10点)をとることが可能です。実際試験を何回か解いていればこの感覚は正しいと思えるようになるはずです。
午前の過去問で勉強するときの守るべき4つの手順

少し試験勉強の方法が理解できた人「理論上は合格点がとれそうですね。でも、具体的にはどう勉強すればいいのですか?」
ここからは、過去問を具体的にどのように勉強すれば効率が良いかをお答えします。
具体的な手順はコチラ
- 手順① : 最新から過去問を5年分用意する
- 手順② : 古い過去問から解く
- 手順③ : (重要)過去問で間違えた問題だけをピックアップして理解する(重要)
- 手順④ : 理解そこそこで次の過去問に進む
手順① : 最新から過去問を5年分用意する
過去問の用意の仕方は何でも構いません。個人的には解説付きの本を買うことをおすすめします。
本を使わない場合はスマホでもアクセスできて、どこでも見れる過去問道場もおすすめです。無料で利用することができます。
最新から過去5年分あれば春・秋を合わせて10回分もあるので十分です。※もともと知識ある方なら3年分やれば十分です。
6年以上前の古い過去問を解いても意味がないとは言いませんが、IT分野は情報がすぐに古くなりがちです。
また、くり返しますが、午前対策に勉強時間をかけるなら、「午後対策」や「別の勉強」をしたほうが有意義です。10年分も過去問をやることは時間がハッキリいって無駄。
手順② : 古い過去問から解く
手順②は、さほどこだわるポイントではありません。単純に古い過去問から解きましょう。直近に出題された問題だからという理由で、今年に受ける試験には出題されにくいということはありません。
ひとつだけ注意するとすれば、最新の過去問1年分は実際の受験日の1週間ほど前に、時間を計って解くのがおすすめです。
手順③ : 過去問で間違えた問題だけをピックアップして理解する(重要)
手順4つの中で最重要です。
やってしまいがちなのは正解した問題も、もう一度解いてしまったり確認してしまったりすることです。
不安なことはわかりますが、正解した問題は自信がない場合だけ確認して、間違えた問題だけをピックアップして勉強しましょう。
ある程度知識のある方なら過去問の解説を読んで理解するだけで十分だと思います。
過去問題集だと解説もしっかりして、収録している過去問数も豊富な「基本情報技術者パーフェクトラーニング過去問題集」がおすすめです。
僕は元々IT知識があったため、合格するために最終的に使ったのはこの本だけでした。参考書も持っていましたが、使うことはほぼなかったです。
なお、IT知識がさほどない方は間違えた問題に対して、辞書的に使うための参考書があったほうが便利だと思います。この場合は、入門書的な本よりはある程度網羅性がある本のほうが断然よいです。
辞書的に使うのであれば、「基本情報技術者 テキスト&問題集」がオールインワンに知識が網羅されているので、補助的な教科書が欲しいのであればこれ一択です。
基本情報技術者試験の王道の参考書です。
情報量がかなり多いことはよいのですが、本の内容を全部理解しているとすごく時間がかかります。分からないところを補足するための辞書的な利用にとどめましょう。
手順④ : 次の過去問に進む
過去問を解いて間違った問題の8割くらいができているなと感じられたら、次の過去問に進みましょう。
完璧に理解する必要はありません。
勉強で大切なことは、インプット(勉強・理解)よりアウトプット(問題を解く)を増やすことです。
基本的にアウトプットする勉強のほうが知識の定着率が高いです。
インプットは4割くらいにとどめておき、アウトプットの割合を増やして勉強しましょう。
午後試験で解く選択の分野はあらかじめ決めておこう

試験当日に選択する分野はあらかじめ決めておきましょう。
IPAの試験要綱をみると、2020年10月以降では出題形式が若干変わっています。
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試験要綱Ver.4.5
- 情報セキュリティとデータ構造とアルゴリズムが必須問題で合わせて45点。
- ソフトウェア開発(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)から1つを選択で25点。
- ソフトウェア・ハードウェア、データベース、ネットワーク、ソフトウェア設計のいずれかから0~2つ選択し 15点*0~2
- プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略・企業と法務のいずれかから0~2つ選択し 15点*0~2
で合計で100点です。
"3"と"4"が少しわかりづらいですが、テクノロジ系から3問、マネジメント系から1問出題されます。
その合計4問の中から2つを選ぶということです。
「情報セキュリティ」は午前試験の対策が十分であれば特別午後対策は必要ないと思います。
「ソフトウェア開発」は、実際に役立つ言語がおすすめです。
この中であれば"Java"か"Python"ですね。
Pythonをおすすめする理由は、下記記事で紹介しています。
>> 【2020年最新】基本情報技術者試験は"python"の選択一択
もちろん自分の得意な言語を選んでいただいて構いませんが、特に決めてないなら実際に役立つものにしましょう。
本章で焦点をあてるのは、"3"と”4”です。
おすすめなのはテクノロジ系の4つだけを勉強しておくことです。
そして試験当日に解く問題の優先度もあらかじめ決めておくことがおすすめです。
「試験当日に冊子を見て解けそうな問題を選んで解く」
というのもおすすめしません。それは、
- テクノロジ系は理解していれば得点が安定し早く解ける
- ある程度解いてみないと実際の難易度は分からない
- 午後試験は時間との勝負
というのが主な理由です。順番に説明します。
テクノロジ系は理解していれば得点が安定し早く解ける
まず、実はマネジメント系は日本語さえ分かれば文脈から解くこともできます。
そのため、学習時間はテクノロジ系と比べて少なく済みます。
しかし、問題点として
- 4問中1題しか出題されないためヤマが外れることがある
- 長文なことが多く、場合によっては解くのに時間がかかる
ということがあります。
つまり安定性に欠けやすいです。
一方で、テクノロジ系は
- 4問中3題が出題され、4問学習していればヤマが外れるということは無い
- 知識がついていれば短い時間で解けることが多い
といった利点があります。
また「データベース」と「ネットワーク」はエンジニアの必須スキルで且つ「データベース」と「ネットワーク」は選択肢の中から出題される確率が高いです。
※データベースは過去20回分の試験で19回出題されています。
僕のおすすめとしては
- 「データベース」と「ネットワーク」に力を入れて勉強
- 「ソフトウェア・ハードウェア」「ソフトウェア設計」はそこそこに勉強
というのが実際に役立つ知識をつけるという意味で鉄板です。
「データベース」と「ネットワーク」は出題率が高いので、選択肢の中にその2つがあればノータイムで選択しましょう。
ある程度解いてみないと実際の難易度は分からない
ありがちなことなのですが、よくあるパターンとして
途中まで解いてみたけどこれ案外難しいかも。ほかの選択肢は...?
ということがあります。
少し解けない焦ってこうなってしまう気持ちは分かります。
ただこのことは実際は結構時間の無駄です。
ある程度解き進めないと本当に難しいのかどうかは分かりません。
ちゃんと解いてみると案外簡単だったってこともあります。
あれこれ選択肢を少しずつ解いてしまうと
途中までやって難しいからほかの問題、あれこれも難しいかも...。
となってしまうのがオチです。
選択肢の優先度はあらかじめ決めておきましょう。
僕のおすすめする優先度は
「データベース」と「ネットワーク」 >> 「ソフトウェア・ハードウェア」>「ソフトウェア設計」
の順でおすすめです。
「データベース」と「ネットワーク」が選択肢の中にあったら
と思えるくらいに「データベース」と「ネットワーク」は対策しておきましょう。
午後試験は時間との勝負
基本情報の午後試験は時間との勝負です。
逆に言うと時間が無制限であれば、ある程度勉強した方のほとんどは合格点をとれると思っています。
※なお午前はすごく時間が余ります。それこそ試験時間の半分で余裕で解けます。
問題ごとのペース配分がすごく大事ということですね。
となってしまうと、焦ってほかの問題も解けなくなってしまいます。
基本情報の午後試験は100点満点で試験時間は150分です。
問2~5の試験配分は30点(15点*2)なので、点数に対する時間の割合として考えると"45分"をかけて解くことができます。
しかし、問2~5に45分かけると駄目です。
問2~5は35分以内に解くことを目標としましょう。
その理由は「データ構造とアルゴリズム」と「ソフトウェア開発」の得点配分が高くかつ解くのに時間がかかることが多いからです。
しかも、「データ構造とアルゴリズム」と「ソフトウェア開発」は焦ってつまづいてしまうと、その大問すべてが壊滅してしまいがちです。
こうなると合格からかなり遠のいてしまいます。
逆に言うと、十分な時間をこの2つの問題に割り当てることができたら合格に近づきます。
問2~5は素早く回答して、なるべく「データ構造とアルゴリズム」と「ソフトウェア開発」に時間を割り当てましょう。
以下に目安の表を示します。
分野 | 得点 | 時間配分 |
---|
問1: 情報セキュリティ | 20 | 25 |
問2~5(2問選択) : 選択肢(※テクノロジ系から解く) | 30 | 35 |
問6 : データ構造とアルゴリズム | 25 | 50 |
問7~11(1問選択) : ソフトウェア開発 | 25 | 40 |
●おすすめの時間割り振り「データ構造とアルゴリズム」、「ソフトウェア開発」は、配点としては50点で半分です。
しかし時間としては、試験時間(150分)の6~7割(90分)の時間を割り当てられるよう意識しましょう。
大問6までを1時間で解けるようにするのは、実践形式で試験対策をしてたらできるようになるよ。
次の章で説明するよ。
過去問をベースに実践形式で解く

繰り返しますが基本情報の午後は試験時間との勝負です。
過去問は5年分くらいやれば十分です。そして解くのはテクノロジ系だけでいいです。
そのうち3年分は時間を計って実戦形式で行いましょう。
これをやるかやらないかで全然違います。
よく試験時間を計らずに本番で初めて実戦とする方がいます。
これは問題を解くペースの感覚をつかめないので絶対にNGです!
おすすめの勉強方法の手順は
- 手順① : 基本情報情報技術者の午前を合格できる基準にする
- 手順② : 基本情報情報技術者の午後の2年分を時間を計らずに解く
- 手順③ : 基本情報情報技術者の午後の3年分 を時間を計って解く
です。順番に説明します。
手順① : 基本情報情報技術者の午前を合格できる基準にする
この方法は、
» 【過去問が命】基本情報技術者試験(午前)の対策は過去問だけでOK
で紹介しています。参考にしてください。
手順② : 基本情報情報技術者の午後の2年分を時間を計らずに解く
いきなり時間を計って解くのさすがに厳しいので2年分(4回分)は、とくに時間を計らずに解きましょう。
このとき手順としては
- テクノロジ系は全て解く(マネジメント系はとかない)
- 「アルゴリズムとデータ構造」「ソフトウェア開発」は時間をかけていいから解けるまで粘る
- 理解できたら次の過去問に取り掛かる
のサイクルで過去問2年分(4回)を回しましょう。
2年分(4回)とけばだいたいの感覚はつかむことができます。
ここで問題になるのは「ソフトウェア開発」です。
「ソフトウェア開発」だけは過去問だけで対策するのは厳しいため、選択する問題の参考書を買うかネット上で勉強しましょう。
過去問の理解は8割くらい理解できればOKです。
手順③ : 基本情報情報技術者の午後の3年分 を時間を計って解く
ここが最重要です。
基本情報の午後に合格点届かない理由は問題が分からなくて解けないのではなく、時間が足りなくて落ちるパターンが多いです。
よくある落ちた理由として
問題自体はそこまで難しくはないですからね。
前章で書いた時間配分を目安にやっていただくのをおすすめしますが、自分なりの時間配分を見つけてもいいです。
試験本番は焦って普段より問題を解く時間がかかりがちなので、実践時は10分くらい試験時間を削るのもいいと思います。
なお、選択しなかったテクノロジ系はあとで解くようにしましょう。
基本情報技術者試験の勉強時間は人ごとに異なる

基本情報技術者試験を受けるのは学生の方もいれば社会人の方もいます。そして文系の方もいれば理系の方もいて、情報系の方もいます。
要するに知識量は人それぞれなので、これだけの時間を勉強すれば合格できるという絶対の時間はありません。
知識量が人それぞれなのですから、勉強時間は変わって当然ですよね
とはいっても、ある程度の条件をつけて人物像を設定すれば、おおよその勉強時間の目安を出すことは可能です。
基本情報技術者試験を受ける予定の人の前提条件として、以下の3つをあげさせていただきます。
前提条件3つ
- 条件① : 中学生レベルの数学はマスターしていること
- 条件② : 15歳から45歳までであること
- 条件③ : ある程度日本語を読めること
これらはサクッと説明します。※満たしている方は条件3つの説明は見なくて大丈夫です!
条件① : 中学生レベルの数学はマスターしていること
基本情報技術者試験は計算問題が出てきます。午後の試験ではプログラミング言語やアルゴリズムの問題が必須で出てきます。
正直にいって、中学生レベルの数学が理解できていないのに基本情報技術者試験を受けることは無理ゲーです。
試験をうけることをあきらめるか中学レベルの数学はマスターしてきてください(辛辣)。
条件② : 15歳から45歳までであること
若い人なら「文系か?理系か?」や地頭の良さはあまり関係なく、勉強さえすれば合格できると思います。
しかし、たとえばIT知識のない自分のおじいさんに基本情報技術者試験をうけさせて合格できると思いますか?合格できるかもしれませんが無理難題ですよね。
基本情報技術者試験の受験者層は若い世代が中心です。
下記記事でも紹介していますが、全年齢に対しての18~25歳の若い人の割合は約60%です。
大学生や社会人若手向けの試験なのです。
条件③ :ある程度日本語を読めること
基本情報技術者試験はたまに日本語検定試験と呼ばれネタにされることもあります。あながち間違ってはいません。
別に書いてあることを読めればいいのですが、世の中は広いので日本語を読めない人もいます。
ある程度の読解力は必要です。
読解力に自信がない方は、この試験を受ける前に読書をしましょう。本を読むことは大事ですよ。
ここからは、下記2人のような人物を想定し、勉強時間の目安を計算します。
2人の人物設定
- 人物① : 文系/理系の 20代~30代。ITの知識はほぼない。
- 人物② : 情報系の 20代~30代前後。ITの知識はある。
基本情報技術者試験には、文系・理系の差はさほどありません。IT知識があるかどうかで数学的な知識は中学レベルで大丈夫なので。
勉強時間の差はほぼ関係ないと考えてよいため、人物①としてまとめています。
人物①、人物②の順番で説明します。
IT知識がほぼない人の基本情報技術者試験の勉強時間の目安

最初に結論を、IT知識がほぼない場合、基本情報技術者試験に合格するためには
合計で約170時間は勉強時間が必要です。
ここで納得してもらうとほかの根拠ない記事と同じです。
170時間の勉強時間の割り振りを知っていただいたほうが、間違いないやり方で勉強を進めることができます。
以下に170時間という結論に至った具体的な計算方法の根拠を示していきます。
170時間と聞くと長く感じるかもしれないけど、現実それくらいはやっぱりかかるよ
IT知識のない方の場合は、基本情報技術者試験の午前試験の勉強には力を入れたほうが良いです。
午前での勉強の手順としては
- 午前の過去問を5年分解く
- 解けなかった問題で分からなかったことを理解する
くらいは必要でそれなりの勉強量は必要となります。
ITの知識がなくても過去問ベースで勉強するのが合格のための近道です。参考書から勉強して過去問を解く勉強法は効率が悪いです。
最初に解く過去問1年分は、
- 過去1回分を解く時間:2.5時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:10時間
- 1.2 を 春/秋で2回分 =25時間
といった計算で「25時間ほど」は必要になると思われます。
知識がないため最初の1年分は大変です。
過去問を解いて理解できなかった箇所は参考書を買うなり、ネットで調べるなりして逆引きする形で勉強をしましょう。
つぎに解く過去問3年分は、
- 過去1回分を解く時間:2.5時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:5時間
- 1.2 を 春/秋で6回分 =45時間
といった計算で「45時間ほど」は必要になると思われます。
過去問を1年分やるとある程度コツはつかめますので、解けなかった問題を理解するまでの時間は比較的はやくなっているはずです。
最後に解く過去問1年分は
- 過去1回分を解く時間:2時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:2時間
- 1.2 を 春/秋で2回分 =8時間
といった計算で「8時間ほど」は必要になると思われます。
過去問4年分をしっかり勉強できていれば、最後に解く過去問1年分は試験の時間内で合格点をほぼ取れると思います。
午前の対策にかかる勉強時間を計算すると、以下の計算で
25時間(過去問1年分) + 45時間(過去問1年分) + 8時間((過去問1年分) = 68時間
午前の勉強時間だけでも70時間くらいはかかることがわかります。
この計算は効率的に勉強した場合です。午前だけでも70時間はかかるので
全然知識がなかったけど、20時間くらい勉強して合格できました!
というのはほぼ嘘と考えてよいです。
IT知識がない方はそれなりの時間はかかるものだと知った上で勉強をしましょう。
知識がないんだから70時間くらいは午前対策だけでもかかるよ。
つぎに午後試験に焦点をあてて説明します。
午後試験の勉強方法の手順は
- ソフトウェア開発の勉強をする
- 過去問を3年分実践形式で解き勉強する
という勉強の進め方をおすすめします。
以下の画像は、午後試験の出題分野です。
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出典 :試験要綱Ver.4.5
IT知識のない方に1番の障害となるのは、ソフトウェア開発です。
ソフトウェア開発は
のどれかを選択することになります。
基本情報技術者試験を受ける以上「IT企業に勤めたい or IT企業に勤めている」ことが前提だと考えます。その場合のおすすめは
の順番です。
表計算ソフトが1番勉強時間が短く済むとは思いますが、スキルとして役立たないので選択するのはやめましょう。
基本情報技術者試験のソフトウェア開発は、「実際コードが書けるか?」より「穴埋めができるのか?」といった傾向が強いです。
ただそういう傾向はあるものの、基本的なプログラミングの知識は必要なため、選択した言語の本で基礎的な本を1冊買うことをおすすめします。
ソフトウェア開発で6割をとれるくらいの勉強に必要な時間はセンスにもよりますが
40時間くらい
は必要です。
ソフトウェア開発はIT知識がない人の最大の壁だけど、ここを突破でればぐっと合格に近づくよ
つぎに実践形式で過去問を解いて勉強するのにかかる時間です。
基本情報技術者試験のの午後は難関です
試験にあった勉強方法をとっていないと、勉強時間が足りていても不合格になります。
逆に言うと、試験にあった勉強方法をとっていれば、合格率はぐっと高まります。
勉強をサボって落ちるのは仕方ないですが、一生懸命勉強したのに落ちるのは嫌ですよね。
午後は実践形式で3年分過去問を解きます。
その場合の勉強時間は、
- 過去1回分を時間をしっかり計って解く時間:2.5時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:3.5時間
- 1.2 を 春/秋で6回分 =36時間
午前で合格点を取れる知識量になっていて、ソフトウェア開発を40時間ほど勉強していれば、初回でも4割ほどの得点は取ることができると思います。
センスがある方はいきなり合格点を取れるかもしれません。
数をこなすうちに慣れてくるので4回目以降は合格点をとれていると"Good"です
「データ構造及びアルゴリズム」は過去問をとくことで慣れるかもしれませんが、配点が大きいため個別の勉強時間を設けることは十分にありです。
過去問での勉強に加えて10時間ほどやれば十分だと思います。
全ての勉強時間をまとめると、以下のようになり
- 午前の勉強時間 : 70 時間
- ソフトウェア開発の勉強時間 : 50時間
- 午後の勉強時間 : 36時間
- データ構造及びアルゴリズムの勉強時間 : 10時間
合計約170時間ほど勉強時間が必要です。
この時間を多いと考えるか少ないと考えるかは人それぞれだと思いますが、実際はこれくらいの勉強時間は覚悟してください。
若い人でもIT知識がない場合はこのくらいの時間はみんなかかるものなんだと思っておきましょう。
IT知識がない人はそれなりに勉強しないと合格は厳しいよ。ただしっかりと対策すれば1発で合格もできるよ
IT知識がある人の基本情報技術者試験の勉強時間の目安

最初に結論を、IT知識がある場合、基本情報技術者試験に合格するためには
合計約50時間ほど勉強時間が必要です。
もっと少ない時間で合格できる方もいると思いますが、確実に合格したいのであれば50時間は欲しいところです。
この50時間の勉強時間の割り振りを知っていただいたほうが効率的に勉強できるため、IT知識に自信がある方でも50時間の割り振りを知った上で勉強してほしいです。
以下に50時間必要という結論に至った具体的な計算方法の根拠を示していきます。
まず午前対策は
- 午前の過去問を2.5年分解く
- 解けなかった問題で分からなかったことを理解する
くらいで十分です。参考書を買う必要はほぼありません。
具体的な勉強時間は
- 過去1回分を解く時間:2時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:2時間
- 1.2 を 春/秋で5回分 =20時間
といった計算で「20時間ほど」は必要です。
※過去問をといて1回目で8割を取れるなら午前対策はもうしなくて大丈夫です。
事前知識があれば午前は20時間くらいあれば十分だよ
IT知識がある方は午後が勝負です。午前はヌルゲーです
具体的な対策方法は、以下の1点
で十分です。
以下の画像は、午後試験の出題分野です。
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出典 :試験要綱Ver.4.5
IT知識のある方で1番の障害となるのは、「データ構造及びアルゴリズム」です。
とはいっても「データ構造及びアルゴリズム」も過去問を解きながら対策すれば十分です。
ソフトウェア開発はIT知識がある方なら、どれかは学んだことはあるという前提とします。
(なかったら結論の時間に40時間を足してください。そしてIT知識のない方の章を読んでみてください。)
のどれかから選択することになりますが、個人的なおすすめは
の順番です。
どれでもいけるよって方は、”Python”を選択しましょう。今の流行りなので受けがいいです!
基本情報技術者試験の午後はIT知識がある方でも難関です
試験にあった勉強方法をとっていないと、知識が足りていても不合格になります。
逆に言うと、試験にあった勉強方法をとっていれば、合格率はぐっと高まります。
午後は実践形式で3年分過去問を解きます。
その場合の勉強時間は、
- 過去1回分を時間をしっかり計って解く時間:2.5時間
- 過去問題を解いて理解できなかったところを理解するための時間:1.5時間
- 1.2 を 春/秋で6回分 =24時間
で「24時間」ほどの勉強時間が必要です。
IT知識がある方であれば、基本情報の午後は時間との戦いが8割です。
時間が無制限なら事前知識があれば合格点を取ること自体は余裕なんですよね。
「データ構造及びアルゴリズム」は本人のセンスに影響されます。
しかし、プログラミングをある程度できる方であれば、とくべつ対策は必要ないのかなとは思っています。
不安であれば過去問に加えて、5時間ほど追加して「データ構造及びアルゴリズム」を勉強しましょう。
全ての勉強時間をまとめると、以下のようになり
- 午前の勉強時間 : 20 時間
- 午後の勉強時間 : 24時間
- データ構造及びアルゴリズムの勉強時間 : 5時間
合計約50時間ほど勉強時間が必要です。
50時間なので、その気になれば2~3週間前から試験対策して勉強すれば合格は可能です。
実際時間が経つと忘れてしまうこともあるため、自信がある方は短期集中で勉強することをおすすめします。
基本情報技術者試験ー令和2年秋期の日程

基本情報技術者試験の令和2年秋期の日程は現時点(2020年6月12日)まだ予定ではでていません。しかし、例年10月の第3日曜日に実施されることは決まっているため、
2020年10月18日(日) ※予定
が基本情報技術者試験の試験日であることは、コロナなどの影響などがない限りほぼ確定していると思ってよいと思います。※以下は試験要綱の抜粋
試験の実施時期は次のとおりとする。ITパスポート試験は随時 1),情報セキュリティマネジメ
ント試験,基本情報技術者試験,応用情報技術者試験及び支援士試験は春期・秋期(4月・10月
第3日曜日)の年2回,その他の試験は春期・秋期のいずれか年1回実施する。
出典:試験要綱Ver.4.5
具体的な時間割や試験内容も試験要綱で発表されています。
試験時間
午後の選択分野
配点割合出典:試験要綱Ver.4.5
基本情報技術者試験の申し込み期間と申し込み方法

- 試験申し込み日は7月上旬
- 試験申し込み締め切り日は8月中旬
7月上旬から申し込みが開始されます。余裕をもって申し込みを行い、できれば7月中には申し込みは完了しておきましょう。
基本情報技術者試験の申込方法
申し込み方法は2つあります。
インターネット申込
インターネット申込が手間がかからないためおすすめです。
申し込み手順
- 手順① : IPAのホームページにアクセス
- 手順② : ホームページで受験申込み
- 手順③ : 受験手数料の払込み
手順① : IPAのホームページにアクセス
IPAのホームページにアクセスしましょう。IPAのホームページは以下です。
IPAのホームページ
手順② : ホームページで受験申込み
IPAのホームページに行くと、「案内書」があります。案内書の内容に沿って申し込みをするだけです。簡単ですね。
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手順③ : 受験手数料の払込み
受験手数料は5700円です。「クレジット決済」「ペイジーによる払込み」「コンビニ決済」の利用が可能です。
願書郵送申込み
願書郵送申込みも説明します。基本個人で受ける方は利用することは無いと思います。
申し込み手順
- 手順① : 案内書の入手
- 手順② : 願書への記入
- 手順③ : 受験手数料の払込み
手順① : 案内書の入手
IPAのホームページにアクセスし案内書を入手しましょう。IPAのホームページは以下です。
IPAのホームページ
手順② : 願書への記入
案内書内に願書があるので印刷して、情報の記入を行いましょう。※個人は特別な理由がないかぎりインターネット申込しましょう(手間でかかるだけなので...)。
手順③ : 受験手数料の払込み
受験手数料は5700円です。「郵便局窓口での払込み」が可能です。※ATMに利用は不可
基本情報技術者試験当日の注意事項

注意事項は3点です。子どもじゃないんだからと言われそうですが、実際にはこの注意点に当てはまる人多いです....。
注意事項
- 鉛筆と消しゴムが必要
- お昼は買ってくること。そして食べ過ぎない
- 試験開始時間の20分前にはついておくこと
鉛筆と消しゴムが必要
基本情報技術者試験は、午前も午後もマークシート形式です。シャープペンシルでもマークすることは可能ですが、マークシートにシャープペンシルは不向きです。
計算などを行うときはシャープペンシルでも構いませんが、マークシートには鉛筆でマークしましょう。※毎年、鉛筆を忘れて試験管に借りれないか聞いてる人がわりとたくさんいます。
お昼は買ってくること。そして食べ過ぎない
試験会場によっては軽食を買うことができる場所もありますが、基本期待しないほうが良いです。そしてだべ過ぎないこと。当日はおにぎり1個食べるくらいで十分かと。
試験終わってから思う存分食べましょう。(本当に午後開始して、うとうとしてる人おおいんですよ...。)
試験開始時間の20分前にはついておくこと
試験開始時間の20分前から試験時の注意点などのアナウンスが始まります。聞かなければ受験できないということはありませんが、思わぬことでカンニング扱いされるのも嫌だと思うので余裕をもって到着しましょう。
なお、遅行が許されるのは30分までです。
基本情報技術者試験試験の合格発表日は試験日から約1ヵ月後

合格発表日は試験日から約1ヵ月後です。試験日は毎年
試験日
- 春季試験 : 4月の第3日曜日
- 秋期試験: 10月の第3日曜日
にあるので、合格発表日は
合格発表日
- 春季試験 : 5月の試験日と同じ日
- 秋期試験: 10月の試験日と同じ日
といった感じです。なのでだいたいは、水曜日に発表になることが多いと思います。
直近の合格発表日は以下のとおりです。
- 令和元年度秋期試験 : 2019年11月20日(水)
- 平成31年度春期試験 : 2019年5月22日(水)
いずれも水曜日ですね。
どこで合格発表結果が見れるの?
合格発表結果は、IPAの公式ページからみることできます、
IPA 公式ページ
また宮報のホームページでも確認することができます。
合格発表日以降、当機構のホームページにて、合格者の受験番号を閲覧することができます。
また、官報(政府刊行物サービス・センター、官報販売所で販売)にも掲載されるほか、官報掲載日から30日間であれば官報のホームページでも合格者の受験番号を閲覧することができます。
試験の合否はどのように確認できますか?
参照時には受験番号などが必要なので、受験票はなくさないようにしましょう。
基本情報技術者試験試験の合格証書が届くのは試験日から約1ヵ月半後

合格証書は、試験日から約1ヵ月半後に届きます。直近の基本情報技術者試験試験の合格証書発送日は
- 令和元年度秋期試験 : 2019年12月5日(木)
- 平成31年度春期試験 : 2019年6月6日(木)
なので試験日から45日後ですね。
発送日なので自宅に実際に届くのは、発送日から数日後です。
基本情報技術者試験試験の合格証書の大きさは?どんな感じのものが届くの?
合格証書の大きさはA4サイズです。ページトップで示したような証書が届きます。
合格証書は再発行はできません! ※合格したことを証明する、合格証明書は発行できます
紛失したり、汚してしまわないように大切に保管しましょう。
僕は最初額縁買おうかな~と思っていましたが、邪魔になるかな?と思いなおし、クリアファイルで入れて保管しています。
基本情報技術者試験試験の合格証書におすすめの額縁とかない?
クリアファイルに保管することもいいですが、やっぱり額縁にいれて飾っておきたいって方もいますよね。
僕も合格証明書届いたときは額縁をさがしていました。
基本情報技術者試験試験の合格証書はA4サイズです。そして、実物を見たらわかるのですがわりと結構しっかりして高級感があります。
そのため個人的にはやっぱり材質は木製がおすすめです。アルミだと何か安っぽくて後悔することになると思います。
だいたいは、1000~2000円くらいの価格帯で購入できるので、自分の好きな色を選んでいれて飾ってみましょう!
まとめ:基本情報技術者試験は過去問ベースで勉強するのが一番
まとめ
- 知識の有無にかかわらず過去問ベースで勉強するのがよい
- 分からないところだけピックアップし勉強する
- 完全に理解する必要はない。6~7割とれればOK
- 勉強時間の目安は、50時間~170時間
本記事では基本情報技術者試験の勉強時間方法について説明しました。
きっちりと対策をとれば、効率的に短い時間で合格することが可能です。
最短時間で合格し、有意義なことに時間を使えるようにしましょう。